日本人はどこから来たのか？その疑問に新たな回答が発表されました。日本人のルーツとしては、縄文人や大陸から渡来した弥生人による「混血説」が有力でしたが、この度、沖縄県で約2万年前の旧石器時代の遺跡から見つかった港川（みなとがわ）人が、現代の日本人に遺伝的に直接つながる祖先だった可能性がDNA解析でわかったと、科学誌サイエンティフィック・リポーツに総合研究大学院大や東邦大などの研究チームが論文を発表しました。ニューノーマルの新解釈、とても気になるニュースです。

そもそも湊川人とは？

そもそも聞きなれない港川人。いったいどこの誰なのか。
1967年～1970年頃、アマチュア考古学研究家の大山盛保が、沖縄県島尻郡具志頭村港川の海岸あたりの石切場で人骨が発見しました。港川（現在の八重瀬町字長毛）は地名だったんですね。地名由来のネーミングとか、時代由来のネーミングが混在してて中々ややこしいですね。ちなみに身長は男性約155cm、女性約144cmとやや小柄で、しっかりとした体型で筋肉質、その反面、肩や腕の力は弱く、握力と咀嚼力は強かったことが骨から読み取れたということです。下半身の骨格は丈夫で、荒れた土地を走るのに適していたとされるそうです。

ミステリー、日本人の起源

日本人のルーツは、約15000年前から約3000年前頃、北海道から沖縄までの日本列島に広く居住していた縄文人と、その後に大陸から渡来した弥生人が混血したことで生まれた新たな人種としてDNA解析などから判明しています。確かに、濃い顔と薄い顔が混在していますね。俳優の阿部寛なんかは、日本人か？思うほど濃い顔をしています。

港川人は縄文人より古い

一方、縄文人より古くからいたとされる港川人との関係はこれまで不明でした。出土した人骨や遺跡の数も少なく、港川人が直接の祖先とは裏付けることができませんでした。しかも、港川人の顔の骨格が縄文人とあまり似ていないこともあり、賛否両論ありました。ちなみに港川人は、『みなとがわじん』でいいんでしょうか？ラピュタ人（びと）のように、『みながわびと』とは読まないんですかね。素朴な疑問です。

総合研究大学院大や東邦大などの研究チームは、港川人の人骨からDNAを抽出し分析した結果、現代日本人や縄文人、弥生人に多く見られるタイプの祖先型の遺伝子を持つことがわかりました。ということは港川人が、日本人の遠い祖先にあたるのでは？　とはいえ、現代日本人約2千人を分析した中には、港川人と同じ遺伝子の特徴を受け継ぐ直系の子孫はいなかったらしいです。

今後、研究が進めば、今の日本人の中から港川人の直系の子孫が見つかる可能性もあります。

『みなとがわびと、現る。』

ムスカの笑い後が消えてきそうですね。

文：RIRISEA

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