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デジタルデータを数億円で売買!?新たな価値NFTとは?2021.06.04

デジタルデータを数億円で売買!?新たな価値NFTとは?
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NFTとは何なのか?なぜデジタルデータに数億円もの価値が付くのか?デジタルアートやアイテムに活用されるNFT。いったい誰が買うのか?ファッションやアート、デザインはどう変わるのか?

NFTは、ブロックチェーン技術を活用し、今までコピーが容易だったデジタルデータなどに、唯一無二な資産的価値を付与し、新たな売買市場を生み出しました。NFTとは、なんなのでしょうか。
NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)は文字通り、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンのことを指し、NFT規格で発行された電子認証は、1つ1つで個別の価値を表現することができます。

要するに、コピーが容易なデジタルデータだったものを、そのデータのデジタル鑑定書や所有証明書としての役割を持たすことで唯一無二な物として承認できる技術です。ブロックチェーン上で発行・流通されるのでハッキングやコピーが不可能で、それがNFTの信頼と価値をより高めています。今まで簡単に複製ができてしまっていたデジタルデータが、どんなにコピーされようとも、音楽ファイル、動画、画像といったデジタル上の資産をそれが本物であり、複製ではないことを証明できるのです。

デジタルデータは複製し放題。マスターの証明は??

デジタル上では現実に存在するものと違って簡単に複製(レプリカ)を作ることができてしまいます。しかし、NFTを使えば、ハイブランドがバーチャル上でコレクションを発表しても、バイヤーはそれがコピーではなく本物であると認証できます。この技術は複製商品や偽物に悩まされてきたファッション業界やアート業界には特に魅力的で、昨今注目を集めています。言うなれば、NFTとは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」といえます。

巨額なお金でのやり取り

NFT
NFTの出現で、デジタルアートはもちろん、ゲームやマンガ、デジタルジャケットなどは利用が期待でき、中にはすでに数億円の価格が付くデジタルアート作品も多数登場しています。

例えば、

・古くは2018年9月、あるネコのデジタルデータが現在価格で約1億1,000万円で売買。

・2021年2月にはあるゲーム上の、バーチャルな土地が約1億6580万円で購入。

・ミュージシャンでアーティストのグライムスが、画像や音楽を含むいくつかのNFTデジタルアートを約6億2640万円で売却。

・アーティストのビープルは動画のNFTアートを約7億1280万円で売却。さらに他のNFT作品を約74億5200万円で売却。

・バーチャルブランド「RTFKT」とフュウオシャスがコラボレーションしたNFTスニーカーコレクション約3億3480万円で落札。

・ツイッターのジャック・ドーシーCEOは、自身によるツイッターサービス史上初めてのツイートを約3億1300万円で売却。

こちらに挙げたのは、金額の大きな代表的な事例ではありますが、もう少し小規模なものを含めると、世界各国でこのようなデジタルデータ、デジタルアートの取引が活発になっています。

この巨額のマネーの出どころは?

NFT
この巨額なマネーはいったいどこから出てくのか?どうやら仮想通貨ビジネスに早期に参入しブロックチェーン投資によって巨額の利益を得た人々の資金ということのようです。他にはブロックチェーンのような最新のテクノロジーに大変な興味を持っているITセレブたちです。
アートなどのコレクターたちは、レアなアート作品をひたすら手に入れます。しかし、価値が落ちないように大切に保管しているのがほとんどです。なぜ見もしないアート作品のために倉庫を管理しなければならないのか。デジタル上の存在であれば、現実世界の場所は必要ではありません。とても合理的な話ということになります。

ファッションにおけるNFT

ファッション業界のトップブランド企業も次々と参入を決めています。スーツケースで有名なリモワは、NFTコレクションのオークションを2018年5月18日に開始しました。またプラダもカルティエと共同で、ラグジュアリーアイテムのトレーサビリティーと鑑定の証明になるブロックチェーンコンソーシアムも設立しました。さらに、グッチも以前からARやゲームといった領域に積極的で、デジタルデータのみのスニーカーも発表したりしています。

NFTマーケットの今後

現在、NFTの購入はビットコインなどの仮想通貨のみです。今後これはNFTの普及の大きな障壁となりそうです。巨額な資金で仮想通貨を購入し、さらに仮想通貨専用ウォレットをセットアップしなければならず、すでに仮想通貨を大量に持っているのならともかく、今からと考えると手間とリスクがかかります。

新しい価値

コレクションするということだけを考えれば、今後、実際のものは必要ではないのかもしれません。株式売買でネット上で購入した株の株券を実際に手に取らないように。銀行の資金も一緒ですが。合理的ということを突きつけるとデジタルデータのNFTでの購入は突き詰めていった先の必然なのかもしれません。しかし、果たして本当にこれでいいのかと、少し背中がむず痒い感じもぬぐい切れないのでした。。。

文:RIRISEA
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