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ビットコインの危機。仮想通貨もサスティナブルへ。ESG投資の機運2021.05.29

ビットコインの危機。仮想通貨もサスティナブルへ。ESG投資の機運
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2021年5月、スペースXやテスラのCEOイーロン・マスクもその利用や価値を認め率先していたビットコインが、現在大暴落しています。
一時は1年で約7倍にまで膨れ上がったビットコインですが、現在の主な懸念点は『ESGに課題』とのことで、急下落から急上昇を繰り返す安定しない相場が続いています。そんな通貨、安心できないですよね?そもそも、具体的に何が懸念点だったのでしょうか?

暴落相場の背景には、まずイーロンマスク氏のツイートです。

『テスラはビットコインを使う自動車購入を停止した。我々は、ビットコインの採掘および取引に伴う化石燃料、特に最悪の排ガス源である石炭の急速な利用増を懸念している。』

『仮想通貨はさまざまな面で良い考えであり、その将来性が約束されたものであると信じているが、それは環境にばく大なコストを課してはならない。』

『テスラは手元に保有するビットコインを売却することはなく、ビットコインがより持続可能なエネルギー由来の採掘になり次第、決済手段としてに採用するつもりだ。そして我々は、ビットコインのエネルギー使用量/決済の1%にも満たない、他の暗号資産の数々に注目している。』

世界で影響力と資産力のあるイーロンマスクがこのようなことを言えば、当然相場に影響があります。ネットからは『彼はわかってやっている、価格操作だ』との声も多数寄せられていますが、現在それを裁く法も特にはない状態。まさに無法地帯なのですが、そのフロンティアに皆、ギャンブル精神で挑んでいる訳で・・・。一方で、中国による規制や、納税の対策として換金売りのタイミングが重なったとの声もありますが、発言の真意はマスク氏のみぞ知る、です。ただ、一つ言えるのは、ESG懸念に基づく経営判断だということです。

ビットコインは燃費が悪く環境に悪い通貨?

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仮想通貨と聞くと、環境問題とは無縁で、環境にやさしい通貨であると思っている方も多いと思います。しかし、実はそんなことはないんです。
実はビットコインは大量の電力を消費する通貨です。その量は1260億kWh以上。例えると『ポルトガル2.5国分以上、アルゼンチン1国分』の消費電力量に相当する電力なんです。
ではなぜこんなにも燃費が悪いのか。それにはいくつかの理由があるようですが、主な要因は取引を承認するアルゴリズムPoW(プルーフオブワーク)にあります。プルーフオブワークという仕組みは、マイナーと呼ばれる事業者たちが、解読が難しい演算をおこない、最初に正解にたどり着いたマイナー(事業者)にギャランティが支払われる仕組みのことです。この仕組みのおかげで、管理者がいなくてもセキュアに維持され承認ネットワークが構築できています。このPoW(プルーフオブワーク)という仕組み、ビットコイン登場当初は革新的でしたが、事業者間の競争が激しくなるにつれ、演算に使うコンピューターの電力は膨大なものになりました。オフィスの電気代のほとんどがPCの電気消費だという筆者の会社でもPCの電気代は侮れません。ましてや、ビットコインの事業者が使うのであればなおのことそうですね。専門家いわく『ビットコインの価格高騰でマイニングの競争が激化し、難易度が上昇したため、電力量も増加する負のサイクルに入っている』とのこと。

ビットコインはオワコン?

ビットコイン取引の承認する仕組みには消費電力が膨大にかかります。しかし脱炭素を目指す世界的風潮の現代では、このままでは行き詰ってしまいます。ビットコインのようなプルーフオブワークにおいて、マイナー(事業者)は利益追求を考えるので、結果安い電力源を模索します。安い電力イコール石炭などで発電したものです。ようはビットコインを使うと膨大な量の温室効果ガスを排出してしまうということです。
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イーロンマスク氏の経営する電気自動車テスラや宇宙開発のスペースXは、ガソリンという温室効果ガスの排出をする従来型の自動車の存在にアンチテーゼを投げかける企業です。環境やサブスクリプションやSGDsといった市場のトレンドも背負う企業です。これでは、世間や株主にも説明ができない、そうマスク氏は考えているのでしょう。

ESG投資とは?

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現在、アメリカやヨーロッパを中心に仮想通貨投資が急増しています。そしてその中で指標として、環境などに配慮している投資先を選定するESG投資の機運が高まっています。ESGとは、『環境(Environment)、社会(Social)、およびガバナンス(Governance)』の頭文字を取った用語で、持続可能、社会的価値などを投資材料としていく方針のことです。SDGsと合わせて使われることの多いこのESG、この概念に共通するのは持続可能性です。ESG、SDGsに該当しない企業は、『自分の利益だけをみて、将来的には地球に多大ダメージを与えてしまう中長期投資の対象ではない企業』という扱いになってしまいます。今後この投資の意思決定は、金融市場においても主流となり、市場での影響力を増していくでしょう。仮想通貨市場に、機関投資家たちの資金が流入すれば、脱炭素を意識した仮想通貨企業の価値が上がることになるということです。

ビットコインは悪者なのか?

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まるで悪の権化のような扱いに一変してしまったビットコイン。しかし産業全体で俯瞰すると、地球温暖化に最も影響しているのは『畜産業』で、全温室効果ガスの18%が畜産動物の排出するメタンガスなどの形で排出されているというお話もあります。きれいごとだけでビジネスは成り立たないという側面もある一方、世界的風潮にも従っていかなければなりません。ビットコインの今の仕組みでは、どうにもなりませんが、ビットコインが現在まだシェア1位というのもまた事実です。リーディングカンパニーが業界を引っ張り続けるとマーケティングの専門書にも書いていました。ビットコインは今後、どのように変わっていくのか。ESGとSDGsを基軸に置いた運営方法に梶を切ることは可能なのか?筆者もほんの少し保有しているだけに、余計に目が離せません。

文:RIRISEA

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