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台風を電力に。ニューノーマルな台風発電、実用化へ2021.05.07

台風を電力に。ニューノーマルな台風発電、実用化へ
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『23』

この数字は2020年に世界で発生した台風の数です。

島国である日本は「災害大国」と称される程、自然災害の発生数が多く、台風が上陸する回数も世界の中でも上位の国となっています。一度災害が起これば様々な被害を引き起こし、被害の状況によっては最悪人命を失う場合もあります。このように、一般的には災害とは私達人間にとっては脅威となる存在です。

逆にもしこの脅威の災害すらもテクノロジーの力によって、私達の生活に活用することが出来るとしたならば…。

今回は株式会社チャレナジーが挑戦する、ニューノーマルな発電方法と成り得る台風発電についてご紹介をしていきます。

台風発電とは?

台風発電とは、その名の通り台風の風力を活用した新しい発電方法のことです。株式会社チャレナジーが開発、実用化を進める台風発電は、一般的な風力発電に使用される大型な『プロペラ』を持ちません。海沿いの山々に大きなプロペラを皆さんも見たことはありますよね。あれこそが風力圧電の大型プロペラです。

「私たちが世界で初めて実用化を目指す『垂直軸型マグナス風力発電機』はプロペラではなく、円筒を気流中で自転させたときに発生する「マグナス力」により動作する次世代型風力発電機です。」
(株式会社チャレナジー公式HPより)

具体的な台風発電機のイメージとしては、プロペラの代わりに3つの円筒が装着されており、それぞれの円筒が回転することによって発電するものとなっています。今までチャレナジーは石垣島でこの台風発電の実験と実証を進めてきました。そして、遂にフィリピンで台風発電の第一号機が建設されることになり、実用化へ向けての大きな一歩を踏み出しました。

なぜ台風発電は今まで行われなかったのか

風力発電機といえば、多くの人がプロペラを回して発電をする光景をイメージすると思います。

しかしこの従来のプロペラ型は、台風などの強風の際には破損などの事故を引き起こす危険性があったため、台風などの強風時には稼働を停止する必要がありました。(折角の電力の稼ぎ時なのに実にもったいない。)

そこで、このチャレナジーの台風発電機『垂直型マグナス風力発電機』は、強風時に破損の恐れがあるプロペラを搭載していないため、台風時にも稼働をすることが出来る画期的な仕組みとなっています。

台風発電の効果、メリット

従来のプロペラ式とこの台風発電を比較すると、
安全性はもちろん、発電にかかるコストを抑えられることや、静穏化を図ることが出来、近隣への騒音を減らすことが出来ます。(実やあの大型のプロペラ、ゆっくり回ってはいますが、近隣では騒音やノイズなどで苦情が上がっています。)

コスト面に関して世界各国と比較をすると、現在の日本の風力発電に掛かるコストは、世界の平均値の約1.6倍とも言われています。そのため、この台風発電は、今まで日本の風力発電の課題であったコスト削減の問題も解決に導くとも予想されています。

また、台風一個が持つエネルギーは、日本の総発電量の約50倍と言われています。(国土交通省の試算より)

そのため、この台風発電が実用化されたら今までよりも効率的な発電を行うことができます。

まとめ

日々進化を続けるテクノロジーは、誰も考えたこともなかったアイデアと共に生まれます。

誰しもが想像をしていなかった『台風で発電をする』という考えを実際に行おうとしているこのチャレナジーは、まさしく日本の発電に革命を起こすテクノロジーを開発していることになるでしょう。もしも台風の風力を活用することが可能になれば、今まで人々の脅威となっていた災害を、私達人間の生活の進歩にするきっかけになるのだと、捉えることが出来るのではないでしょうか。

台風発電がどのようにして実用化されていくのか。これからの動向に注目を続けていきたいと思います。

文:niimi

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