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ニューノーマルの東京から、ガソリン車が消える!?2021.05.05

ニューノーマルの東京から、ガソリン車が消える!?
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『近い将来ガソリン車が販売禁止になるらしい?』このような声が聞こえるようになったのは『2030年前半、ガソリン車販売禁止』という衝撃的なニュースが、2020年12月3日に流れた直後からでした。

この話について、自動車メーカー、自動車部品メーカー、自動車ディーラー、中古車販売店、ガソリンスタンド、修理工場、そして普段車に乗る私たちなど、クルマに関係する多くの人がそれぞれの立場で興味を持っていることは間違いありません。しかし、この件について各メディアでの報道はあったものの、現時点ではまだ政府から正式な発表はなされていません。それが、近く正式な発表が2021年夏ごろになされるそうです。あいかわらず、遅い我が国の対応・・・。

では、なぜわざわざガソリン車の新規販売を停止し、電気自動車の普及にここまでの労力をかけようとしているのでしょうか?

そもそもあと十年ほどでこの方針は実現可能なのでしょうか?ニューノーマルの中、まるでSFのようなこの話題、10年後の東京がどのようになっているのか考察してみましょう。

なぜガソリン車の販売を停止するの?


ガソリン車廃止の考えの根底にガソリン車から排出されるCO2の削減が挙げられます。地球温暖化が進行しているなか、今後も今と同じような生活をしていけばさらに進行は進み、生活をしていくうえでさまざまな弊害が発生すると予想されています。現在でもゲリラ豪雨をはじめとする異常気象など、地球温暖化の影響で昔では考えられなかったような災害が発生しています。そして地球温暖化を止めるためには、日本をはじめ世界中の国が対策を行わなければなりません。その対策のなかで日本が掲げている大きな目標が「2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」というものです。この目標を達成するために、車からのCO2排出量を減らすもしくはゼロにするという考えが登場したのです。

なんと!ガソリン車のCO2排出量は全体の約2割を占めている!

日本が1年間で排出しているCO2は約11億トンです。その内、輸送部門が排出しているCO2の割合は18.5%であり、年間で約2億トンものCO2を排出しているのです。もちろん輸送部門の中にはガソリン車だけでなく、船や飛行機なども含まれますが、8割ほどは車によって排出されたCO2となっています。このようにガソリン車が排出するCO2の量はとても多く、ガソリンエンジンの技術は向上したものの、有害物質の排出量を大幅に削減するのは難しいことが分かります。そのためこの量のCO2を削減するためにガソリン車の製造を廃止し、今後はEVやHVにシフトチェンジしていこうとしているのです。

この方針は2030年に実現可能なのか?


あと10年でガソリン依存をなくすことは、このままでは無理でしょう。しかし、このガソリン車販売禁止の方針はガソリンエンジンとモーターを併用するハイブリッド車(HV)のことを認めているため、電気自動車(EV)ばかりの世界が来る、というわけではありません。加えてHVはCO2排出量が少ないものの、価格が相対的に高いので、ガソリン車が極端に減ることはありません。中古車市場でいきなりハイブリッド車が値崩れすることもないでしょう。

まだまだ電気自動車を運用するうえでの課題も考えられます。完全に課題が無くなってから、徐々にガソリン車脱却が始まると思います。

課題として考えられるのは


世界的にEV化競争が激しくなる中で、今後日本でも電気自動車の普及が加速することが予想されますが、充電インフラや価格の問題など、日本での本格的なEV普及にはまだまだ課題があるのが現状です。
中でも一番の課題と言われているのが、充電インフラの整備です。
高速道路のサービスエリアや道の駅、コンビニ、ディーラーなどに設置されている急速充電スポットの数は、2020年3月末時点で全国に約7,800か所あります。
減少傾向にあるガソリンスタンドとは反対に、ここ数年で電気自動車の充電施設は増え続けています。しかしながら、現状では電気自動車を充電するには急速充電で約30分の待ち時間が必要で、今後電気自動車の販売台数が急増すれば充電待ちが頻発する事態も予想されます。ガソリン車なら数分で完了する燃料補充も電気自動車なら現状30分もかかってしまうがネックです。

また、公共以外の充電インフラでは、アパートやマンションに住んでいる、立体駐車場を利用している、設置スペースが確保できない、などの理由で自宅の駐車場に充電コンセントを設置できないといった問題も挙がっています。

そしてもう一つ考えられるのは、車をつくるメーカー側が電動車100%の体制にシフトできるかどうかです。
国内で2019年に販売された新車430万台のうち、HVは3割超。EVやFCVは1%未満にとどまり、ガソリン車が6割を占めています。(日本自動車工業会調べ)

トヨタ・日産・ホンダは主力車種にHVを投入していますが、メーカーによってはほとんどがガソリン車というところもあります。およそ15年をかけて“オール電動車”の生産体制にするには大がかりな転換が必要です。

まさに日本の基幹産業=自動車業界の構造変化にもつながるだけに、国は目標を掲げるだけでなくさまざまな支援策を講じていくことが必要になってくると思います。

実は、電気自動車に補助金が出る?


プラグインハイブリッド車や電気自動車、燃料電池自動車とガソリン車との負担額の差を縮め、販売を促進するために、国や自治体では「CEV補助金」や「エコカー減税」などの補助金制度や税優遇制度を設けています。
もし電気自動車の購入を検討している方は以下のサイトで確認してみてください!

まとめ 10年後を予想!

私の個人的意見としては、ガソリン車が完全になくなることは今後20年はないと思います。世界中がこのような流れになっている中で日本はまだHV、EV車の販売が盛んであることを考えても、まだ時間がかかるでしょう。その理由としては上記の課題を解決するのにもっと時間がかかると思われるからです。都会はともかく、郊外にも電力供給設備が普及するのには相当な時間が必要でしょう。

また、私のような趣味としてバイクに乗っている人などはガソリン車の重厚な排気音に高揚感を覚える方は多いと思います。
最近の電気自動車はエンジン音が静かでなんとなく「乗っている」感がかんじられません...

環境にいいのは大事ですが、趣味としての「ガソリン車」が無くなっていってしまうのは少し寂しく感じます。

文:sakata

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