時代を超えた日本古来の『BBQギア』!? 七輪2021.07.08

コロナ過のニューノーマルの中で、ソロキャンプやベランピングでストレスを発散される方が多くなっています。
キャンプ用品の「 ギア 」の1つとして、注目したいのが「 七輪 」です。
ところで皆さん、七輪って何で出来ているか知っていますか?イメージとしては陶器なので、粘土かなと思いきや、「 珪藻土 」で出来ているのです。
珪藻土はお風呂上りの足ふきマットとして有名ですが、まさか七輪の素材として使用されているとは驚きです。日本で古くから愛され続けている七輪についてお伝えしていきたいと思います。
七輪の素材
珪藻土は植物性プランクトン(珪藻)の死骸が堆積してできた土(柔らかい岩)です。日本で珪藻土が採れる場所が、石川県能登半島で4分の3を占めるそうです。

「切り出し七輪」という言葉を見かけますが、掘り出した珪藻土の塊を削って焼き上げたものをいうそうです。つまり、珪藻土100%ということですね。
珪藻土+他の粘土やおがくずを混ぜて練り合わせたものを、「練り物」というそうです。
珪藻土製+陶器で作られているものもあるようで、その中で有名なのが、三河の黒七輪なるものです。
この黒七輪について詳しくみていきましょう。
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三河の黒七輪
愛知県の碧南市に日本で唯一、黒七輪を作る製陶所があり、「杉松製陶」さんです。
かつてここは七輪の一大産地で、黒七輪に限らずかなり多くの製陶所があったそうですが、現在は七輪を作るのが数軒程度で、黒七輪を作るのはただ1軒とのことです。
三河地方は、江戸時代から続く”三州瓦”の産地として知られていて、この地方には焼き物に適した粘土が多く産出し、瓦以外にも多くの焼き物が作られてきました。有名な陶器の瀬戸物も愛知県瀬戸市ですね。七輪や植木鉢などの焼き物の生産も盛んに行われています。

黒七輪、その特徴とは?
三河の土は保温能力に優れていると言われ、七輪の原材料に適しているという特徴がありました。
この三河の土を七輪の素材「珪藻土」でコーティングしていますので、より重く、ずっしりしていますが、丈夫で長持ちしますし、保温性が素晴らしいようです。
また、特徴的なこの黒い色は、三河の土に炭を塗って乾かし、それを那智黒石でぴかぴかに磨き上げます。
黒七輪の独特な特徴としては「風戸」と言われる火力調整用の窓が、一般的な金属ではなく、土の切り出しで作られています。
七輪が壊れる原因はここが金属で出来ているため、それが劣化したり腐食したりして取れてしまうのですが、この七輪ではそれが起こりません。
とても長持ちするのです。
「杉松製陶」さんも今年12月で廃業されるようで、引継ぎ業者がいるようですが生産の目途はたっていないようです。なんとしてでも日本の伝統、守っていきたいですね。ニューノーマルでも大事なもの、本当に良い物はしっかり残していかなければなりません。
文:7RIN
7RINインスタグラム:bbqshichilin
文:7RIN

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