コロナ禍で需要UP?!焼肉店が好調なワケ2020.12.26

コロナ第3波により、また飲食店は軒並み休業や短縮営業に追いやられています。
本来ならば書き入れ時の年末年始。
飲食業界からは嘆きの声が相次いでいます。
そんな中、コロナ禍でもむしろ好調な飲食店が…!
いったいどんなからくりがあるのか、気になりますよね?
居酒屋から焼肉店へ鞍替え
10月5日、大手居酒屋チェーンのワタミの新業態として発表されたのが【焼肉の和民】。
数年前まで居酒屋チェーンといえば和民というぐらい、全国どこにでもある居酒屋の代名詞とも言える存在でしたが、低価格競争やブラックイメージなどで一時衰退しました。
そこから看板を付け替えた専門居酒屋などを多数展開し、挽回していた矢先にコロナウイルスの流行。
そんなコロナ禍で次なる策として打ち出したのが焼肉店へ業態転換だというのです。
【和民】全店をはじめ、【ミライザカ】や【三代目 鳥メロ】などの居酒屋業態を順次【焼肉の和民】に切り替えていく予定で、2022年3月期末までにグループのおよそ3割にあたる120店舗で実施し、以降はフランチャイズ展開も開始するんだとか。
そして現在すでに居酒屋業態と比較して、前年売上比283%を記録しているそうです。
苦境に立たされている飲食業界でまさかの売上アップとは驚きですね…!
新しい焼肉店のカタチ
ワタミは、ただ内容を焼肉店に切り替えたというだけではなく、今の時代にあったあらゆる新システムを導入しています。
なんと、お肉が回転ずしのようにレーンに乗って運ばれてくるのです!
注文もタッチパネルなので、コロナ禍においてありがたい“非接触型店舗”を実現しました。
焼肉の和民でお肉食べてきた。 pic.twitter.com/01fJWySl24
— ゆ~き@ (@YouKi_evo) December 13, 2020
テーブル席にはロボットを導入し、配膳や下げ膳も行ってくれるので、ホールスタッフの人数も削減できます。
このロボが配膳、下げ膳をやってくれます。近未来の店舗という感じがする pic.twitter.com/7ZyrpjJJdy
— 週プレミズノ (@wpb_mizuno) October 16, 2020
コロナ禍で焼肉店が人気の理由
非接触型の店舗が実現できたとして、なぜ居酒屋ではなく焼肉店なのか。
そこにも理由がありました。
家で楽しめない
コロナで外出自粛が促される中、Uber Eatsなどのデリバリーサービスの普及、居酒屋もテイクアウト可能な店舗が増え、今はおうちごはんが充実しています。
ですがなかなか自宅で楽しむことが難しいメニューとして上位にあげられるのが、“焼肉”。
確かに家で焼肉となると、なかなか勇気がいります。
油煙がカーテンなどにつくと、なかなか匂いもとれないし、床もベタベタになるし…。
今は煙の発生を抑え、油跳ねを減らしてくれるグリルなども多く販売されていますが、そうはいっても家で気軽にできるものではない…
やはりできれば焼肉は外で食べたいというのが本音です。
設備
焼肉店には常に煙を外に排出するための強力なロースターが各席に設置されている事が多いです。
常に強力な換気がされている為、コロナ禍において安心感があります。
またガスや炭火の設置の関係上、一席ずつ区切られてるお店が多いので、必然的にソーシャルディスタンスを保つこともできます。
特別感
昔から焼肉というのは特別感のある食事で、「奮発して!」という時には家族でもよく行くイメージですよね。
今は国産牛や希少部位なども昔に比べて気軽に提供してくれるお店も増えましたし、何かお祝い事などあった時には焼肉を選ぶ場合が多いように思います。
また調理されたものを食べるのではなく、自分で生の状態から網に置き、焼き加減を決める事ができるというのもどこか贅沢な気がします。
口に運ぶまでの工程を含め焼肉には、他にはない魅力があるのかもしれません。
心理的要因
心理的に元気がなかったりストレスがたまるとお肉を食べたいと思う人が多いそうです。
精神安定に関わる成分「セロトニン」という物質が不足すると、人は不安感やストレスを感じてしまうようです。
この成分はお肉などに含まれる「トリプトファン」という必須アミノ酸から作られているので、お肉を食べると体内のセロトニン量が増えるので、ストレス軽減にもつながるらしいのです。
コロナ禍で何かにつけてストレスを感じることばかりで、発散するという意味でも焼肉店を利用する人が増えているのではないでしょうか。
まとめ【NEXT NEW NORMAL】
焼肉は「なんで焼いてくれないの」と文句を言う人もいない、元々セルフであることが基本のお店です。
そこに加えて、注文や配膳などもロボットやシステムによって無人化が実現し、コロナ禍である今、非接触型の店舗として逆に安心感を与える事に成功した【焼肉の和民】。
その新しさはコロナ禍においてすぐに受け入れられ、無人化していく事で人件費も削減できるなど、今の時代に合わせたニューノーマルな店舗に切り替えた事が業績アップの大きな要因ではないでしょうか。
この成功例を皮切りに、今後他の飲食店もどんどん無人化がすすむのでしょうか。
どれがおすすめだとか店員さんとの他愛ない会話ややり取りも、そのお店の良さを感じることができ、リピートするかの判断材料になると私は思うのですが、それが完全になくなっていくのは少し寂しくも感じますね。
人のサービスという点で差別化が図れないとなると、今度は味や価格のハードルも上がってしまうかもしれません。
しかしながらコロナ禍において、飲食店では特に非接触型というのは今後重要だと思うので、最先端がつまった焼肉店、是非一度利用してみたいなと思います。
文:RIRISEA

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