NEXT NEW NORMAL - コロナ禍での新しい生活、その先の近未来。

虫が世界を救う?昆虫食がニューノーマルとなる未来2021.05.22

虫が世界を救う?昆虫食がニューノーマルとなる未来
  • フェイスブック
  • ツイッター
  • はてなブックマーク
  • LINE
ノートで書く

ニューノーマルとなる未来に虫が世界を救うかもしれません。そんな世の中で現在、話題の昆虫食とはいったい。

「世の中から食料が足りなくなる?」

現在の世界では、爆発的な人口増加が発生しており、世界人口は現在の約78億人から、30年後の2050年には約98億人に達するとの予測がされています。
このまま人口が増え続ければ、世界は飢餓問題に直面すると言われており、人口増加のピークでもある2050年には世界の食糧流通システムが完全に崩壊するとの予測がされています。食べ物が無いと生きていけない私達人間は、食糧がなくなったら何を食べて生活をすればよいのか。

その答えは昆虫にあるのかもしれない?

そこで今回は、現在注目を集めている昆虫食について紹介をしていきたいと思います。

なぜ昆虫食が注目を集めているのか?


上記のように、昆虫食は人口増加による飢餓問題を解決する手段としていま世界各国で注目を集めています。
2013年に国連食糧器官(FAO)が発表したレポートに、
「増え続ける食糧需要に対し、2050年までに90億人を養いつつ、持続的かつ包括的な食料供給を可能にするためには、アグリフード・システムの在り方を早急に変えていかなければならない。」(「農業・農村におけるデジタルテクノロジー」概要より)と記されたのがきっかけでした。

今後訪れるであろう飢餓問題を解決するためには、今の食糧供給システムそのものを見直さなければならない。そこで、新たな食材として昆虫食が見直されるようになったのです。

では、なぜ昆虫食が解決策となるのか?それには以下の理由が存在しました。

(1)環境に優しい


牛や豚などの家畜と比較をして、食糧としての昆虫は育てるためのコストや効率が良いというデータが上がっています。具体的には、家畜としての牛肉を1kg育てるために必要なエサの量は8~10kg必要とされていますが、昆虫食であるコオロギ1kgを育てるために必要なエサの量は約2kgと、生産時のコストを削減することができます。また、昆虫を育てる際の温室効果ガスの排出量も、他の家畜を育てる時よりも各段に抑えることが出来るというデータも存在しています。

(2)栄養の高さ


昆虫食と偏に言っても様々な種類(種族)が存在するため、「昆虫食の方が他のタンパク源よりも栄養面で優れている」と断定することは出来ません。しかし、昆虫の中には他の食材(食肉加工品や家畜)よりも高い栄養素を含むものも多く存在します。

例えば代表的な昆虫食であるコオロギのタンパク質牛肉の2倍アミノ酸やカルシウムはあの牛乳よりも優れていると言われています。

ただ、生よりも乾燥させたコオロギの方がたんぱく質を多く含みます。そのため、栄養素を補うために昆虫食を食べる際には成分表を注意して見ることが大切でしょう。

日本国内における昆虫食の普及


いくら地球に優しく栄養素が高いと言われても、昆虫食に手を出すには中々勇気が出ない人も多いのではないでしょうか。
しかし、2020年5月、あの無印良品が「コオロギせんべい」の商品名の下、コオロギを主な成分としたお菓子の販売を開始しました。

その名の通りコオロギが原材料として使われていますがパウダー状にされており、見た目は普通のセンベイの形をしています。私達に馴染みのない昆虫食特有の見た目をしていないことから、抵抗なく昆虫食を試してみることが出来るでしょう。また、バグズファームという昆虫食販売サイトも存在しています。ここでは、私達が想像する一般的な昆虫食を扱っているだけでなく、昆虫から作られたラーメンやサイダー、ウォッカなど、多様な昆虫食を購入することが出来ます。

また、昆虫の種類から商品を選択することが出来るため、補いたい栄養素に合わせて昆虫食を選ぶことが出来ます。

昆虫食が日本でニューノーマルな食材となるために

国外では日常的な食材だったとしても、私達日本人には馴染みにないのが昆虫食です。(日本の一部地域や田舎ではイナゴや蜂の子などは珍味として今でも食べられていますが)そのため、いくら栄養素が高く環境に優しいと言われても、食べる文化の無かった昆虫をいきなり食べることには抵抗を覚える人が大多数だと思います。この昆虫食が日本国内で普及するために必要なことは、見た目を変えることではないかと考えます。私達が想像する一般的な昆虫食の見た目である、素材をそのまま押し出すものでは、中々食べる事に踏み切れる人も少ないと思います。

そのため、上記の無印良品のコオロギせんべいのような、見た目が私達の普段の食生活に近い形で昆虫を使った料理や食料品として提供することが、昆虫食が普及する鍵となるでしょう。

まとめ

昆虫、と聞けば私達日本人は、所謂ゲテモノ料理を想像してしまうと思います。しかし、近い将来に訪れるであろう食糧問題は避けては通れない問題です。そのため、どのように新しい食材を、新たな食文化として受け入れるか。柔軟な姿勢が私達に求められています。食べづらい見た目というデメリットではなく、メリットに目を向けてみれば、普段の食事よりも栄養素が豊富であったりと、昆虫食を受け入れてみる価値はたくさん存在しています。いきなり「食卓の一品を昆虫食に変える!」というよりも、まずは上記の昆虫から作られた調味料など、食べるのに抵抗が無いものから昆虫食を始めてみるのも良いかもしれません。

文:niimi

関連記事

文:niimi

  • フェイスブック
  • ツイッター
  • はてなブックマーク
  • LINE
ノートで書く

この記事を書いたniimiのプロフィール

MOTIEMO(モチエモ)

気になる記事を検索

×