AirTagは全アップルユーザーで探す?2021.05.10
アップルの紛失防止タグ「AirTag(エアタグ)」が2021年4月30日に発売されました。
AirTagは、Bluetooth通信を使ってAirTagを付けたモノをトラッキングするIoTデバイス。カバンや鍵、お財布などのモノに取り付けて使います。万一、AirTagを付けたモノを紛失した場合、iPhoneやiPad、Macの「探す」アプリを使って、紛失物の位置がわかるという便利なアイテムです。
今までの紛失防止タグはタグに内蔵されたBluetoothと、サービスに加入した複数のスマートフォンとの連携により、紛失物を発見するものでしたが、物を無くしても見つかるのは主に室内などの閉鎖環境下に限られていました。しかも、そんな時はタグの音を鳴らして音を頼りに探すものでした。。。
ですがアップルが今回新たに開発したAirTagは一味違います!
アップルユーザー皆で探すとは?
AirTagの仕組み自体は、ほかの紛失防止タグとほぼ同じです。
ペアリングしたiPhoneとBluetooth通信をすることで、AirTagの場所をトラッキングします。
ただ、Bluetoothの通信距離はGPSや携帯通信のように広くないなので、離れた場所で紛失したモノを見つけることはできません。
そこで、AirTagおよび「探す」アプリでは、全世界で10億台のアップル製品を使います。
たとえば、AirTagを付けているカバンを会社に忘れたとしましょう。自宅からでは当然Bluetoothがつながらないので、会社にカバンがあることはわかりません。ですが、同僚にiPhoneユーザーがいて、AirTagとBluetoothで通信できる距離にいるとすると、AirTagの位置情報をクラウドにアップし、その位置情報をカバンの持ち主に知らせてくれるのです。
万一、AirTagを付けたモノを紛失した場合は、iPhoneをなくしたときと同じように「紛失モード」にしましょう。「探す」ネットワークを使って、紛失した場所まで行って見つかればベストですが、誰かが見つけて拾っている可能性もあります。紛失モードにしておけば、見つけた人が、iPhoneやNFC搭載AndroidスマホをAirTagにかざすと、事前に登録した電話番号やメッセージが表示されます。拾ってくれた人が親切なら、もしかしたら連絡くれて、紛失物が手元に戻ってくるかもしれません!
もちろん家の中でも大活躍!
モノをなくすのは外だけではありません。むしろ家やオフィス、学校など身近な場所で、鍵や交通系ICカード、お財布が見つからないということのほうが多いと思います。。。そんなときもAirTagは便利に使えます!
AirTagには『正確な場所を見つける』機能が搭載されています。これは、文字通り、紛失物の正確な位置情報を把握できる機能でiPhone 11シリーズ/12シリーズのみで使えます。ちょっと古めのiPhoneだと使えないので注意してください。
実際に使ってみると、探している紛失物の方向を矢印と距離で教えてくれます。しかも位置情報とともに音を鳴らすこともできるので、本棚の後ろやソファーの隙間、ベッドの裏など見つけにくい場所にあっても、見つけることができます。
安心のプライバシー保護
位置情報をトラッキングするとなると、悪意のある人がAirTagを悪用する危険性もあるかもしれません。たとえば、誰かが知らぬ間にあなたのバッグにAirTagを忍ばせてどこにいるのかを監視する、誰かがあなたのAirTagを盗んで位置情報を解析するなどなど、いろいろ考えられます。
しかし、さすがのアップルはその辺の対策もしっかりしています。まず、AirTagには履歴を含めた位置情報が保存されないので、誰かのAirTagを盗んで解析して位置情報を入手することはできません。また、「探す」アプリのネットワークでの位置情報のやり取りは、暗号化されており、誰がどこでAirTagと通信したかは、アップルでもわからないようになっています。Bluetoothの識別子も1日に何度も変更するなど、プライバシーへの配慮は万全と言えるでしょう。
誰かがあなたのバッグにAirTagを勝手に入れて、位置をトラッキングされている場合はどうでしょう? この場合、自分のものではないAirTagと一緒に動いていると、AirTagが通知してくれます。もしも、持ち主が紛失して「探すモード」にしてれば、連絡を取るなどして返却できますが、悪意のあるものであれば、iPhoneをかざすとAirTagを無効化する方法が表示され、バッテリーを抜いて無効化できます。iPhoneだけでなく、NFC対応のAndroidでもOKです。
家族と共有しているもの、たとえば鍵などを持ち出して、通知が来た場合、ファミリー共有している家族のAirTagであれば通知を1日切るといったことができるなど、柔軟に使えるように設計されています。
まとめ
今までも紛失防止タグはありましたが、遠くのものだと見つけることができなかったりとそこまで実用的に使われていなかったと思います。しかし、このAirTagはどんなに距離があっても、全アップルユーザーの近くにあれば探し出すことができるので、ほとんどの紛失物は見つけることができるようになるでしょう。
私は以前iPhoneをなくしたことがありましたが、その時に「iPhoneを探す」機能を使って無事取り戻すことができました。この機能がほかの大事なモノでも使えるようになったのは本当に安心できると感じます。
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文:sakata
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