駅までの歩く時間に、電車に乗っている間にも。
日々の中でイヤホンを使用しない日は無い、という人も今の時代では珍しくないのではないでしょうか。
コロナウイルスの影響により、リモートワークやオンライン授業が日常となったことで
毎日イヤホンを長時間使い続けて耳の疲れが溜まっている人も多いと思います。
そこで、今回は今話題を集めている骨伝導イヤホンについてご紹介していきます。
名前は聞いたことはあるけど、
どういう仕組みで音を聞くのかは分からない、という人も多いのではないでしょうか。
この骨伝導イヤホンとは、
こめかみや耳の軟骨などの骨を振動させ、音を取り入れるイヤホンです。
「人間は鼓膜から音を感じ取っている」と思っている人も多いのではないでしょうか。
実際に人間が音を感じているのは“蝸牛“という器官であり、
この蝸牛が鼓膜から伝わる振動を脳に音として認識させています。
そのため、この骨伝導イヤホンはこめかみなどの部分から直接この蝸牛を振動させることが可能なため、耳の中を振動させなくとも音を聞き取れる仕組みになっています。
骨伝導イヤホンは、通常の耳を密閉するイヤホンとは異なり、こめかみや耳の軟骨などに当てるだけで音を聴くことが出来ます。
そのため耳などの特定の場所だけに負担がかかることは無く、長時間イヤホンを付けたままでもどこかが疲れるということもありません。
上で書いたように、このイヤホンは耳の中を密閉することなく音を聞く仕組みであるため、イヤホンで音楽を聴いている時にも耳から外部の音も同時に聞き取ることが出来ます。
そのため、イヤホンを付けたまま人と会話をすることや、電車で音楽に没頭して電車を乗り過ごしてしまうようなリスクも避けることが出来ます。
通常のイヤホンと比較をすると、音の振動を密閉することが出来ないため、周囲への音漏れは通常よりも多く流れてしまいます。
電車やバスなどの他の人との距離が近くなってしまう場面での使用は避けるか、音量を小さめにして音楽を聴くことが必要となります。
骨伝導イヤホンの長所でもある耳の中を密閉しないことは、外部からの音も通常以上に取り入れてしまいます。
そのため、カフェなどで音楽と一緒に自分の作業に集中したい、という人にはこのイヤホンの使用は向いていません。
リモートワークが日常となったこのコロナ禍では、ZOOMなどのビデオ上での会議が多くなったはずです。
そのため、一日何時間もイヤホンやヘッドホンを装着し続ける人も多く、一日の終わりには耳に違和感が残る程疲れてしまう人もいるのではないでしょうか。
骨伝導イヤホンならば、耳を密閉せずにイヤホンを耳の軟骨やこめかみに軽く当てるだけのため、一日に長時間装着していても苦になりません。
ランニングなどに通常のイヤホンを装着したまま行ってしまうと、近づく車や自転車の音に気付くこと出来なかったり様々な危険が伴います。
しかし、音楽と同時に外の環境音も同時に聞き取る骨伝導イヤホンならば、安心してエクササイズに打ち込めるでしょう。
数年前まで当たり前のようにコードで接続していたイヤホンは、
気が付けばBluetoothでの無線接続が当たり前になり、その次は骨に振動をするという画期的な仕組みに発展し続けています。
確かに、骨伝導イヤホンには密封性や音質などではまだまだ通常のイヤホンには劣りますが、
この数年でイヤホンが急速に発展しているようにこのような新しい形をしたイヤホンを街を歩く人がほとんど着用しているような未来も訪れるのではないでしょうか。
実際に、この骨伝導イヤホン以外にもサングラス型のイヤホンが登場するなど、オーディオ技術は進歩をし続けています。
もう「イヤホンは耳の中」という今までの常識が変わる日も遠くはないのかもしれません。